霊性とは何か。霊的であるとはどういうことか。ずっと考えています(考えて辿り着けるものではないのかもしれませんが、他に方法を知らない)。
岡田圭さん「いのちに驚く対話」について、こちらで言及しましたが、同書には、霊性についての言及もありました。以下、同書72ページから引用します。
米国の代表的なホスピス緩和ケア組織が共同で編纂した、「全米同意プロジェクト: 上質な緩和ケアのための臨床実践の指針」に、第五領域として「霊的、宗教的、実存的側面」が、こう明記されています。
「霊性は、活き活きとして内在する人間性の側面であり、これを通して、人はおのおの、意味や目的や自己を超えた次元を探求し、自己、家族、他者、共同体や社会、大切な人、あるいは神聖なものとのつながりを体験します。霊性は、信心、価値、伝統、慣習によって表現されます」
この定義によると、誰にでも「人の自然な一側面として、霊性がある」と理解されていることが分かります。霊的な人と、そうでない人がいるわけではないのです。(中略)様々な苦痛に対するつらさの表出や、必ずしも表現できない、言語化を超えた体験、人間関係への価値づけ、そして主に医療選択などにおいて「何をどう望んでいるか=腑に落ちる場所」に、その人の霊性が現れます。
アトランタのエモリー大学で教鞭を取る牧会神学の教授エマニュエル・ラーティ氏の言葉です。
「霊性は、自己、他者、世界、神あるいは、五感による体験を超えるものと関係を持つ人間の許容力を意味し、世界の歴史的、空間的、社会的文脈における特定の活動や、行動様式によって表現される」
当然、その人に医療や介護を提供する人の霊性も影響します。心を持った人と人とが対話で心を交わし合う時と場は、霊性の交流と言ってもよいでしょう。ケアの提供者はまず、自己の霊性が、どのように健やかでいられるのか、何がその妨げになるのか、どう他者に影響しているかを理解しておくことが必要です。自己の霊性をよく養い育み、その応用や効果についても理解してゆくことが、全人的なケアの基礎になります。
岡田さんの主張だと、人はみな霊性を備えた存在である、ということになります。健やかであったり病んだりすることはあるようです。養う、育むことができるようです。
あまり厳密に突き詰めても正解はないのでしょうが、私の悩み(探求?)は深まるばかりです。