世の中には賢い人がいるもので、はい、非常に納得しました。
詳しくはエマニュエル・トッド「西洋の敗北」を読んでもらうとして、そのごく一部を要約すると次のようになります。
①西洋(米国を含む)にはかつて、キリスト教が活動的・支配的な時代があった
「赤毛のアン」や「若草物語」の時代ですね。コミュニティの中心に教会があり、礼拝に出席することは当然かつ自然なことでした。
②世俗化(=非宗教化)の第1段階が「宗教のゾンビ状態」
宗教を代替する政治的イデオロギー(いわゆる「●●主義」)が個人を組織化する。宗教の慣習と価値の本質的な部分(倫理としての誠実さ、労働、真面目さなど)は存続する。
③第2段階が「宗教ゼロ状態」
教育による社会の階層化と、アトム化が進む。(保守的なキリスト教価値観とは相容れない)婚外関係、同性婚、離婚、再婚、片親世帯が増加する。
日本に①はなかったですが、武士道が代わりを果たしました。宗教のゾンビ状態ならぬ武士道のゾンビ状態期、明治から戦後にかけてさまざまな政治思想が輸入され、社会を組織化しました。武士道の終焉の象徴的な出来事が三島由紀夫の死でした。現在は③に当たります。スマホやSNSやAIの普及と軌を一にしています。
トッド理論によれば、私は②の時代から③の時代をまたいで生きている訳です。
アトム化とは、「個人個人がバラバラでつながりがない状態」です。いわゆる「生きづらさ」の要因の中には、このアトム化があります。
宗教ゼロ状態とアトム化はセットの話ですが、宗教って、そんなに悪いものですかね。同じ信仰を持つ人たちが緩やかにつながって、家族とも会社とも違う共同体を形成するって、悪くなかったですけどね。高価な壺を買わされたこともありませんし、家庭崩壊もしてませんし、洗脳もされてないと思います。
宗教というだけで拒否されている、そもそも選択肢にも入らないとしたら、とてももったいないことだと思います。アトム化を緩和する鍵って、社会が破壊してきた「オールドなもの」「伝統的(古典的)なもの」の中に、割とあるように思います。
キリスト教ゾンビ
02:キリスト教関連ダブン