ある時、取材を通して親しくなった日銀マンと一席設けました。会費は4000円。1万円を渡して日銀マンから6000円を受け取った時、思わずくらくらっとしてしまいました。
私たちが「お金」とか「お札」と呼んでいるものは、厳密には「日本銀行券」じゃないですか。日本銀行の方から日本銀行券を受け取るという経験が初めてだったので、不思議な気分になったのです。
聖書の話でした。
聖書の著者は、モーセやイエスの弟子など計約40人いるとされます。
聖書は、「創世記」で始まる旧約聖書が39巻、「ヨハネの黙示録」で終わる新約聖書が27巻の、計66巻の書物の集合体です。
約40人が、約1500年もの時間をかけて書いた書物の集合体でありながら、聖書には統一性と一貫性があります。それは、真の著者が神さまだからです。神さまが40人に霊感を与えて少しずつ書き進めさせた、と言えます。
どのお札にも必ず「日本銀行券」と印刷されているように、聖書のどのページを開いても、神の見えざるサインがあります。お札を透かして見るともう一つの肖像画が現れるように、聖書もその向こう側に神さまの顔が(比喩的な意味で)見えます。
旧約聖書は、神がこの天地を創造する場面から始まります。メシア(キリスト)到来の道備えをする使者がやがて遣わされることを記して終わります。
新約聖書は、メシアであるイエスの誕生から始まります。イエスは十字架で死に、葬られ、復活し、天に昇ります。イエスが再びこの地上に下り、世界を統治し、やがて新しい天と新しい地が到来することを予告して、終わります。
聖書は大きな書店やネットで購入できます。
ノンクリスチャンが読んでもある程度は理解できますが、膨大かつ、異なる時代、異なる文化の下で書かれた書物なので、正しく理解するには教会で学ぶことが不可欠でしょう。
日本語の聖書には主なものだけでも新改訳、新共同訳、口語訳の三つがあります。初めての方には新改訳が無難だと思います。2017年に最新版が出ました。
私の聖書は「第2版」です。20年以上前、洗礼を受けて間もないころ、同じ教会の女性が私の就職祝いでプレゼントしてくれました。幸いなことに、彼女は、後に私の妻になってくれました。文字が大きく、翻訳も大幅に見直された2017年版に買い換えたい思いはあるのですが、思い出の品なので、今も第2版を使い続けています。