聖書には実にさまざまな人物が登場します。それだけで1冊の本や辞書が書けるほどです。挙げ始めるとキリがないので、代表格に絞ってご紹介しましょう。
①勝手にS級(誰でも一度は名前を聞いたことある人物)
●アダムとエバ:神は地の塵を集めて霊を吹き込み、アダムを創造しました。エバはアダムの肋骨から作られました
●ノア:アダムとエバの子孫。人類が堕落し切った中、ノアだけが神の御心にかなった生活をしていたので、一家は大洪水を生き延びます
●アブラハム:イスラエル民族の祖。曾孫12人がイスラエル12部族の祖となる
●モーセ:一大民族として成長し、エジプト人から迫害されていた民を、エジプトから連れ出した人物。途中、神から律法を授かる(十戒はその一部)。「約束の地」カナンにたどり着く前に天に召された
●ダビデ:イスラエル統一王朝の王。イスラエルで最も尊敬されている歴史上の人物の一人
②勝手にA級(引用度が高い人物)
●カインとアベル:楽園追放後に誕生した、アダムとエバの長男、次男。カインは嫉妬からアベルを殺す
●サラ、イサク、ヤコブ:アブラハムの妻、子、孫。旧約聖書では「アブラハム・イサク・ヤコブの神」が神の名の一つであり、ユダヤ人とは(いろいろ定義の方法はありますが)アブラハム・イサク・ヤコブの子孫のことです
●ユダ、ヨセフ:イスラエル12部族の長の筆頭格。この2人で実質的に「長子の権利」を相続した。後の王ダビデはユダ族出身。イエスはユダの家系に生まれた
●アロン:モーセの兄。イスラエルの大祭司はアロンの家系でないとなれなかった
●ヨシュア:モーセの後継者。民を約束の地に導く。モーセは宗教的指導者の面が強いですが、ヨシュアは軍事的指導者の面が強い
●サウル:イスラエル統一王朝の初代の王だが、神の御心にかなった王ではなかったので、ダビデが実質的な初代の王とされる
●ソロモン:ダビデの子。ダビデ王朝を継ぐが、ソロモンの死後、王国は南北に分裂した
●イザヤ、エレミヤ、エゼキエル:旧約時代の三大預言者
③おまけ(ここまで知ってれば……)
●ロト:アブラハムのおい。ソドムとゴモラが滅びる際、すんでの所で助かった
●ルツ:異邦人(=非ユダヤ人)の女性だが、その信仰ゆえにユダヤ人の妻となり、ダビデの先祖となる
●サムエル:預言者。サウルやダビデに油を注いだ(=王として承認した)。実質的には、この人が預言者第一号
●ゴリアテ:イスラエルの民と対立していたペリシテ人の巨人。若き日のダビデと決闘して、あえなく敗死。サッカー等で「ジャイアントキリング」と言われるのは、この故事にちなむ
●エリヤとエリシャ:共に預言者。エリヤが師でエリシャが弟子。共にバアル礼拝に傾くイスラエルを真の神に立ち返らせようと奮闘した。エリヤは火の戦車に乗せられて天に昇った
●エステル:民族存亡の危機を救った女性。ペルシャ王妃
●ヨナ:12人いる「小預言者」の中では最も有名。巨大な魚に飲まれたエピソードで知られる