学生時代のアルバイト先に、とても美人の同僚がいました。当然、男性陣からの人気は高かったです。私を除いては……。
カッコつけてる訳じゃないんです。
ある夜のバイト後、その人と立ち話する機会がありました。私が「時々教会に行っている」旨を話すと、先方の目が輝き「え、実は私も!」と。でも、よくよく話を聞いてみると、それは世間では「ちょっとヤバいんじゃなーい?」と思われている新興団体でした。
そういう事情があったので、ある一線以上お近づきになることはなかったのです。
キリスト教会に行くと、そこで配られる週報(その日のプログラムなどを書いた紙)に「当教会はエホバの証人(ものみの塔聖書冊子協会)、モルモン教(末日聖徒イエス・キリスト教会)、統一教会とは関係がありません。それらの団体でお困りの方はご相談ください」と書かれている事があります。
要するに正統派プロテスタント教会は、これら団体を「キリスト教を名乗る異端」と見ている訳です。
正統と異端の見分け方って、基本さえ押さえておけば簡単です。今回は「異端三原則」の話です。
正教会、カトリック、プロテスタントの3教派が、絶対譲れない教理があります。
①神は、父なる神、子なる神イエス、聖霊なる神の、三つの位格を備えた一体の神である
②子なる神イエスは、100%神であると同時に100%人であった
①は西暦325年のニカイア公会議と381年のコンスタンティノープル公会議で認められたものです。「神は三つバラバラかつ一つ」という、ちょっと理解しがたい考えです。そう、究極のところ、神は理解できないのです。何も手を加えていないのに、目の前で水と氷と蒸気が並存してかつ一つ……われわれはそのような方を信じているのです。
②は西暦451年のカルケドン公会議で承認されました。イエスは神であると「同時に」人であった、というところがミソです。専門的には両性論と言います。これもAとBが両立しない、矛盾した考え方ですよね。対義語は単性論で、イエスは「100%神であり人ではなかった」です。こちらの方が人間の頭では理解できますよね。
この二つを採用しなかったり、変に手を加えるところが「異端」の定義です。独自訳かつ改変された〝聖書〟を持っていたりもします。
先程「三原則」と書いたのは、特にカルト宗教と呼ばれる団体にあることなんですが、
③組織が集金装置化している▽洗脳(に近いこと)が行われている▽神以上、またはそれに近い形で、特定の権威者があがめられている
ことが挙げられます。
最近は、どの教会もWebサイトを持っていて、そこで「信仰宣言」のようなものを掲載していますので、訪問する前に読んでみるといいかもしれません。