今で言えば断捨離
(6章16~18節)
中心聖句
断食するときは頭に油を塗り、顔を洗いなさい。
それは、断食していることが、人にではなく、隠れたところにおられるあなたの父に見えるようにするためです。そうすれば、隠れたところで見ておられるあなたの父が報いてくださいます。(18節)
解説
レビ記23章27節で、ユダヤ人は「大贖罪日」(ヨム・キプール)に年1回の断食をするよう命じられています。旧新約聖書には王や預言者、使徒たちが断食する場面がたびたび出てきます。
6章1~18節は一つのまとまりです(1節と18節は円環の始点と終点のようです)。ここでは、当時のパリサイ派が「善行」と考えていた①施し②祈り③断食について、メシアが正しい意味や方法を解説しています。
断食についても動機を問うており、「人から賞賛されるためではなく神との関係を深めるためにせよ」と語っています。
ただしこれはユダヤ人に向けた話で、私たち異邦人は律法の適用対象外です。新約聖書に「異邦人も断食せよ」と命じているくだりは一つもありません。
適用
私たち異邦人も、断食を「自発的に、神への愛をもって」やることには意味があります。食事でなくても、中毒的になっているもの--スマホでも仕事でも何でも--を断つのもいいでしょう。今風に言えば断捨離です。神と私たちの間に不純物がなくなるほど、神の声が明瞭に聞こえます。それは私たちにとって、霊的な訓練や、祝福や報いの基となるものです。あなたにとって、神との関係を阻害しているものは何ですか?