天の御国に入れる人、入れない人
(7章21~23節)
中心聖句
わたしに向かって『主よ、主よ』と言う者がみな天の御国に入るのではなく、天におられるわたしの父のみこころを行う者が入るのです。(21節)
解説
ここだけを切り取って「だからクリスチャンのすべてが天国に入れる訳ではないのだ。その後のクリスチャン生活によっては入れない人もいる」と解説しているブラザーがいました。文脈を無視した危険な解釈です。
その解釈が正しければ、聖書全体と矛盾しないはずです。しかしヨエル2:32、使徒2:21、ローマ10:13はいずれも「主の御名を呼び求める者はみな救われる」と明示しています。
イエスが言っているのは、「主よ、主よ」と言う者の中には、口先だけの、信仰者のふりをしている者がいるということです。前回学んだ偽預言者もその一人でしょう。
悪霊の追い出しや奇跡が、救われている事の一つの証明にはなっても、それらがある人の救いを全面的に保証する訳ではありません。出エジプト記ではパロ側の魔術師たちも奇跡を行いましたね。
適用
真の信仰者も「主よ、主よ」と言います。心の底から悔い改め、救われた彼/彼女は、聖書に書かれてある生き方基準を守ろうとします。行いによって救われることは決してありませんが、口先だけの信仰ではない人は、行動にそれが表れるのです。「天におられるわたしの父のみこころを行う者が入るのです」とは、そういう意味です。
あなたは真の信仰者ですか? 神の目、周囲の目にあなたの行動はどのように映っていると思いますか?
ちなみに、先に挙げたブラザーは、自分の事を真の信仰者と信じていたようですが、神学校の入試では撥ねられていました。今はどこで何をしているんでしょうか。