夫婦で学ぶマタイの福音書37

タイパを無視せよ

(20章)

中心聖句

 「このように、後の者が先になり、先の者が後になります」(16節)
 
 「あなたがたの間で先頭に立ちたいと思う者は、皆のしもべになりなさい」(27節)

解説

 ①ぶどう園の労働者の例え話(1~16節)②弟子ヤコブ、ヨハネ、その母の抜け駆け(17~28節)③盲人の癒やし(29~34節)--から成ります。
 
 ①と②は無関係なようですが、①報いを巡るやり取りがある②報いについて誰かが立腹する③神(ぶどう園の主人かイエス)が、人の常識とは逆の事を言う(16節、27節)--点で通底するものがあります。
 

適用

 報いを与えるのは神であり、受け取るのは人です。人は報いの多寡に期待することはできても、不満を述べることは許されないのです。それは全面的に神の主権に属するからです。神に「タイパ」という概念はありません。コスパもタイパも無視して、ただ忠実に、謙虚に、神と人とに仕えることだけが、神の前に正しい道なのです。