失楽園と復楽園

 箱庭療法を受けたことがあります。
 
 砂を敷き詰めた箱の中に、人や動物や植物のミニチュアを自由に並べていくというものです。
 
 無意識を含む自分の内面を非言語的な形で表出するのに有効だとか。
 
 私が作った箱庭は写真の通り、対角線に川が流れています。中央上部に十字架があり、それを家族5人が見上げています。
 
 完成した箱庭を見ての感想は「これはヨハネの黙示録22章じゃないか」でした。
 
 
 
 アダムとエバの堕落前、エデンには川が流れていました。
 
 聖書の冒頭にある「創世記」は、2章10節でこのように記します。
 
 一つの川がエデンから湧き出て、園を潤していた。
 
 エデンにあった「いのちの木」も「善悪の知識の木」も、この川に育まれていました。川はいのちと豊かさの象徴でもありましたが、エデンも川も、人々の罪が頂点に達したノアの時代、裁きの大洪水によって失われます。
 
 
 
 これに対し、ヨハネの黙示録は22章(聖書の終わり)でこう記します。
 
 御使いはまた、水晶のように輝く、いのちの水の川を私に見せた。川は神と子羊の御座から出て、都の大通りの中央を流れていた。こちら側にも、あちら側にも、十二の実をならせるいのちの木があって、毎月一つの実を結んでいた。その木の葉は諸国の民を癒やした。(1、2節)
 
 黙示録22章は聖書のクライマックスです。そこで描かれているのは、分かりやすく言えば、罪赦された者だけが入ることのできる天国の様子です。
 
 ここには川も、いのちの木もあります。
 
 お分かりでしょうか。堕落によって失われた楽園とその象徴である川が、新しい世界で最終的に回復されるのです。
 
 黙示録22章は、すべてのクリスチャンが恋い焦がれる場所を描写している、と言っても過言ではありません。私が箱庭を作ったら黙示録22章の世界と同じになるのも、むべなるかな、なのです。
 
 
 
 余談ですが、黙示録7章17節は、22章を「次回予告」するような形で、天国の様子を伝えます。
 
 御座の中央におられる子羊が彼らを牧し、いのちの水の泉に導かれる。また、神は彼らの目から涙をことごとくぬぐい取ってくださる。
 
 どうですか? こんな世界に行きたいと思いませんか? 子羊の血によって罪赦されることだけが、入場要件です。皆さんもキリストの十字架を、自分のものとして受け入れませんか?