かつてお世話になった北九州聖書教会が、2024年で35周年を迎えるそうです。記念誌を出すので寄稿してほしい、との依頼を受けました。お安い御用です。
35周年ですか。1989年って、日本がバブル絶頂期の頃ですよ。昭和から平成になった年。海外では、ベルリンの壁が崩壊して、冷戦終結が宣言されました。そんな歴史的な年に、北九州の片隅で、小さな教会が生まれて今に至ると思うと、主の御計画の不思議を感じずにはおられません。
私たち一家は、中国内陸部の天京(てんきん)をルーツとする少数民族・テンキン族です。北九州に住んだのは2009年4月~11年9月でした。テンキンの度に、その土地の教会を10カ所ぐらい回ります。いくつかの教会を回って「うーん、どこも何か違うなあ」と困り果てた後に、誰かのブログでちらっと見ただけの、北九州聖書教会を訪ねました。
数えてみたら、約30年のキリスト者人生でお世話になった教会は全国に11カ所あったのですが、今振り返っても北九州聖書教会が最高です。竹元紘・光子先生ご夫妻のお人柄、信仰者としての生き様、徹底した福音主義に基づくメッセージ。同世代が多く、交わりが深かった。礼拝が終わっても別部屋で賛美歌が絶えませんでした。韓国人クリスチャンたちも実に立派でした。素晴らしい教会に導いてくださった主の御名を讃えます。
次の35年とは言いませんが、あと15年でヨベルの年です。テンキン族の習わしに従って、祝辞ではなく問いを投げかけたいと思います。
「これからの15年、北九州聖書教会が主の栄光を輝かせ続けるために、最も重視すべきプリンシプルは何ですか?」
Principleは行動原則、根本原理とでも言いましょうか、それがその共同体の品格やカルチャー、あるいは第三者が初めてそこを訪ねた時「ここだ」と感じさせる何かを規定するもの--です。
信徒の皆さん一人一人が突き詰めて考え、意見をぶつけ合い、練り上げて頂ければ幸いです。次に北九州聖書教会を訪ねた時に、聞かせてもらえると嬉しいです。
主にあって 山崎太郎拝