エルが好きなんヤ

 バイデン政権の駐日米大使がラーム・エマニュエル氏に決まったとのニュースを見た瞬間、「ユダヤ系米国人か両親がキリスト教徒」と察しがつきました。名前が「エマニュエル」だったからです。
 
 ヘブライ語では「インマヌエル」になるのですが、旧約聖書のイザヤ書7章14節に大変有名な聖句があります。
 
 それゆえ、主は自ら、あなたがたに一つのしるしを与えられる。見よ、処女が身ごもっている。そして男の子を産み、その名をインマヌエルと呼ぶ。
 
 「エル」はGOD、「インマヌ」はwith usの意味です。つまり「神はわれらと共にあらせられる」となります。
 
 聖書の登場人物や地名には「エル」がたくさん使われています。そもそも民族名・国名がイスラエル。首都はエルサレム。聖書の書名になっている人物だけでもサムエル、エゼキエル、ダニエル、ヨエルがいます。みな「神はうんたらなり」という意味です。
 
 余談ですが聖書の登場人物には「ヤ」も多いです。イザヤ、エレミヤ、オバデヤ、ゼパニヤ、ゼカリヤ等々。みな「ヤハウェ(神さまの名前)はうんたらなり」という意味です。ちなみに、先に挙げたヨエルに至っては、「ヤ+エル」なので「神さま二乗」です。
 
 Wikipedia情報ですが、駐日米大使さんの兄はエゼキエル、弟はアリエルだそうです。「太郎」が基本的に日本人にしかいないように、民族固有の名前ってあるんですよね。そうやって民族のアイデンティティーを受け継いでいるのでしょう。