あなたにとって幸福とは

 --これまでの人生でうれしかったこと、苦しかったことは?
 
 --何歳の時の自分が好きですか?
 
 --上手に年齢を重ねることができると思いますか?
 
 これらは、北海道砂川市で「一万円選書」を手がける岩田徹さんが、選書の申込者に送る「カルテ」の一部分です。岩田さんはカルテを参考に、一人一人に合った本を1万円分選びます。同名の新書(ポプラ社)にカルテが掲載されていたので、頭の体操で私も記入してみました。
 
 --うれしかったことは今の会社に拾ってもらったこと、クリスチャンになれたこと、結婚できたこと、子供を授かったこと。苦しかったことは、適応障害で半年休職したこととその後の復帰過程。
 
 --何歳の時、というのはなくて常に今が最高。
 
 --上手に年齢を重ねられているかは周囲が感じることだと思うけど、自分ではそのように思っている。
 
 ほとんど悩むことなく答えられたのですが、思考が止まったのは「あなたにとって幸福とは何ですか?」の質問でした。
 
 主の御心と調和的に生きることに伴う心の平安。神を賛美することに伴う喜び。神の御計画を仕事等を通して果たしていくこと。主からの祝福としての家族仲の良さ。明日の心配がない状態。ストレスが低い状態。健康であること……。
 
 挙げれば挙げるほど、本質にたどり着けていない、という思いが募ったのです。本質にたどりつけなかった理由は、そのような根源的なことについて、突き詰めて考えたことがなかったからです。
 
 何かこう、一言でスパっと切れないものか。表現を変えれば、「幸福」と思えるような要素がどれだけ積み上がっても、それを欠くと幸福と思えない何かを、どう言い表せばいいのか。何日か考えて、ふと結論めいたものに思い至りました。
 
 ……と言うとかっこいいですが、実態はちょっと違ってて、うちの奥さんは大変な甘えん坊さんなのですが、奥さんが私に甘えている時に「何かヒントがあるような気がする」と思ったのです(笑)。
 
 あなたにとって幸福とは何か? 答えは「親密な愛の中に生きること」。
 
 愛の対象は神であり、家族であり、周囲の人です。親密な関係の中には当然、調和、賛美、平安、喜び等の要素も内包されてきます。
 
 これだ、うん。
 
 その後、「親密な愛抜きに自分は幸福と思うことができるだろうか」と自問自答していますが、今のところ答えは「否」です。
 
 そこでもう一歩、問いを進めてみました。「どうすれば、周囲と親密な愛の関係を築くことができるか?」

     

  1. 愛なる神との絶えざる交わりによって自分に注がれている愛がどれほど大きいものかを知る
  2.  

  3. 愛を受ける前に注ぐ存在になる

 --でしょうか。そういえば、パウロはんも言ってますね。「このように労苦して、弱い者を助けなければならないこと、また、主イエスご自身が『受けるよりも与えるほうが幸いである』と言われたみことばを、覚えているべきだということを、私はあらゆることを通してあなたがたに示してきたのです」(使徒の働き20章35節)
 
 
 あなたにとって幸福とは何ですか?