ベニー・ヒンでした(こちらのつづき)。
以前お世話になっていた教会がカリスマ派で、そこの本棚に「聖霊さま、おはようございます!」「聖霊の油注ぎ」「聖霊さま、歓迎します!」の3冊があったのです。カリスマ派やペンテコステ派(ほとんど違わない)は、狭義の福音派に比べ聖霊の働き(油注ぎとも言う)とそれに伴うさまざまな奇跡を強調するので、それらの本も収められていたのでしょう。
「いま全米で最も用いられているいやしと奇跡の伝道者ベニー・ヒンが驚きと喜びの聖霊さまとの出会いを語る。あなたの霊的生活を完全に変えてしまう」と本にはありました。
アリーナなどで開かれる彼の集会では、不治の病や重いけがに苦しんでいた人が次々と癒やされるんだそうです。長年松葉杖が手放せなかった人が、一瞬にして不要になったみたいな。
2005年、大規模な「ベニー・ヒン名古屋ミラクルクルセード」が開かれるというので、参加してみました=写真は隠し撮り(ちなみに、クワイアの一人として歌っていました。あんな大会場で、プロのバンドと一緒に賛美歌をリードできたのは得がたい経験でした)。日本の主だったペンテコステ系教会が連携して招いたようです。
印象に残ったことを挙げます。
●一瞬だけ近くで本人を見る機会があったのですが、偉そうだった。日本の牧師の皆さんがお迎えしていたのですが「先生方を臣下とでも思っているのか?」という印象。
●私の近くにいたクリスチャン女性が、祈りの最中ヘナヘナと崩れ落ちた。私も「倒れたい~そんな経験してみたい~」と強く願ったのだが、最後までダメだった(笑)。
●「クワイヤで手をつなぐように」と言われたのでつないだ。彼がこちらに指を伸ばして「バーン!」と言ったらそれで尻餅ついた人が何人かいたが、私は倒れられなかった(笑笑)。
●「あなたの癒やされたい所に手を置いて祈ってください!」と司会者が言うので、見えない左目に手を当てて祈ったが、見えるようにならなかった(笑笑笑)。
●集会2日目が始まる前、大勢の「癒やしを必要としている人たち」が列を作っていた。藁にもすがる思いだったあの人たちは、癒やされたのだろうか?
こちらを読むと、まだ癒やしの集会をやっているようですね。こんな情報もありますが。
私は聖霊の働きに伴うさまざまな奇跡は現代でも起こりうるとの立ち位置ですが、彼に対する総括は「バッタもん」です。信奉者の方には申し訳ないですが。私の知りうる限り、ベニー・ヒンを招いた大規模集会がその後日本で開かれていないということが、すべてを表している気がします。